テニアン

著者・編者吉永直登/著

―太平洋から日本を見つめ続ける島
「原爆投下の出撃基地として名高いテニアン。その地で生き、歴史を紡いだ日本人たちの足跡を克明に描いた力作。是非、お読みいただきたい」と、前広島市長・秋葉忠利氏が推薦の言葉を寄せています。
元NHK、現在共同通信記者の筆者は、本書「はじめに」で次のように記しています。
「『あの戦争さえなければ』『貧しかったが、楽しかった』
テニアンは太平洋戦争の戦場になり、入植者は筆者のような戦後生まれには想像もできない悲劇を経験した。
本書は現在残る記録と多くの元住民がつづった文章、そして筆者が会った人たちの話をひとつの線で結び、テニアンの歴史をまとめようとした試みだ」

商品情報

発売日
サイズ・ページ数 四六判/256頁
ISBN 978-4-87154-168-8

目次

はじめに

Ⅰ チャモロの島、列強の島

海の民 チャモロ
布教の悲劇
再び現れた強者
異文化の統治者

Ⅱ 南に向かった日本人

名誉と富を求めた男たち
「移民県」沖縄
台湾と松江春次、南大東島

Ⅲ 開墾、日本人の島

大正新時代の天佑
日本人、テニアンに上陸
失敗3社
南洋興発誕生
労働争議と共栄会
再び山形移民
ある福島移民の思い出
八丈島と与論島
村ができた
トタン屋根の家
サトウキビ畑と相思樹
流れ込む沖縄移民
南洋興発の小作制度
町ができた
寺と神社、幼稚園
南洋の宝島
徴兵逃れ

Ⅳ 懐かしき日々

スズラン通り
酒保
水産、土木、新聞社
料亭街
神社の祭り
遊び天国
スポーツ天国
南洋の青春
地球劇場
球陽座
風変わりな芸術家

Ⅴ そして、全てを失った

強烈な光の大艦隊
国際連盟脱退、松江失脚
囚人飛行場と新しい神社
酒と軍歌
不気味な海
魔の2か月
「機械をください」
悲劇の海
軍民協定
米軍来襲
テニアン上陸
戦闘の終焉
「玉砕」の誤解

Ⅵ 米軍の島、「小さな戦後」

投降、日系兵
世界最大規模の航空基地
B29、日本本土空襲
キャンプ・チューロ
収容所の“タブー”
収容所を訪れた爆撃航空兵
初の戦後民主主義学校? テニアンスクール

Ⅶ 原爆基地の島、再びチャモロらの島

509混成群団
原爆投下
東京ローズ
終戦
引き揚げ
それぞれの戦後
再びチャモロの島に、そして未来へ

おわりに

主な参考文献・資料・参考論文
テニアン島内地図、関連年表


あとがき

著者略歴

吉永 直登(よしなが なおと)

1963 年生まれ。千葉県出身。上智大学法学部卒。
NHK勤務(山形放送局)を経て、1991 年に共同通信社入社。甲府、神戸、横浜、さいたま、名古屋の各支社局と本社に赴任。
神戸支局勤務時に阪神大震災が発生。震災、復興が大きな取材テーマになる。本社では環境省や農林水産省などを担当。環境問題、地球温暖化対策の取材に力を入れた。映像担当部署のデスクも務めた。
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