「戦争のできる国」ではなく「世界平和の要の国」へ

著者・編者金平茂紀、鳩山友紀夫、孫崎享/著

今こそ従米国家ニッポンからの脱却を! 安保法制廃止! 普天間即時閉鎖、辺野古即時断念! 沖縄からの米軍撤退を! 軍事の要の沖縄を東アジアの平和の要石に! TPP参加反対! 平和憲法で世界平和の推進役に! メディアは国民に真実を! などなど、日米の政治の深層に詳しい執筆陣が熱く語り、記します。


「最低でも県外」がなぜ挫折したのか。外務・防衛官僚のおぞましき暗躍を今明らかにします。そして、米軍沖縄駐留にこだわらない米国高官・専門家の声の数々、にもかかわらず、辺野古新基地建設に固執する安倍政権の姿。などをつぶさに描きます。メディアが伝えない驚きの事実の数々。本当の敵は誰なのか? 明日への貴重な一冊。

商品情報

発売日
サイズ・ページ数 四六判/216頁
ISBN 978-4-87154-142-8

目次

はじめに


Ⅰ部●
「戦争への国づくり」ではなく「平和への国づくり」へ
鳩山友紀夫

「領土問題は存在しない」でいいのか
先の戦争での加害者責任を直視すべき
アメリカのフィルターなしで世界を直視するということ
クリミア問題の真相はなにか
親米派の外務官僚が出世街道を歩む習わし
アメリカのアメリカによるアメリカのためのTPP
アジアインフラ投資銀行に参加すべき
宜野湾市民は辺野古新基地を認めたわけではない
「常時駐留なき安保」「条件付き駐留」ということ
「最低でも県外」発言の経緯と挫折
むしろ柔軟であったオバマ大統領
面従腹背の日本の外務、防衛官僚
「普天間移設問題に関する米側からの説明」と題する「極秘文書」
「極秘文書」の真相調査から逃げる外務省
「海兵隊は抑止力」発言で物議をかもす
辺野古に基地を絶対に作ってはならない
そして、辺野古には絶対に基地は作れない
埋もれたままの遺骨の上に基地を作るなどとんでもない
県と国双方の訴訟の事態のなかで
「和解案受け入れ」の国の狙いは
沖縄の海兵隊は必要ない
米国高官・専門家は辺野古に固執していない
辺野古に固執しているのは日本政府、特に外務省
軍事力によって真の平和は達成できない
第二次世界大戦の反省から生まれた欧州共同体
平和のための共同体を=「東アジア共同体」構想
日中、日中韓の協力・共同関係のために
分野ごとの協力関係推進による東アジア共同体実現を
沖縄に東アジア議会の設置を、そして東シナ海を友愛の海に
今こそ重要なメディアの役割
平和の理念で世界をリードする尊厳ある日本に

Ⅱ部●鼎談
辺野古新基地即時断念、対米従属脱却が日本を救う
金平茂紀 鳩山友紀夫 孫崎 享

安倍政権の辺野古和解案受け入れをどう見るか
辺野古に固執していない米国高官・専門家
外務省のサボタージュ
米海兵隊の沖縄駐留は必要ない
「極秘文書」で総理をだました外務、防衛官僚
深刻なメディアの劣化、社会全体の同調圧力
オール沖縄の高まり、翁長さんのリーダーシップ
少女暴行事件が普天間移設問題の直接のきっかけ
琉球ナショナリズム、沖縄独立論
「軍事の要の沖縄」から「平和の要の沖縄」へ
「メディアの不正利用」ということ
外務省OBは怒っている
起点はやはり9・11
尖閣諸島問題棚上げ論の存在否定はなぜか
世界に例のない屈辱的な日米地位協定
ドイツやイタリアを例にして日米地位協定の見直しを
「沖縄に海兵隊を置いておく必要はない」
ノーベル経済学賞受賞学者数名も反対しているTPP


あとがき

著者略歴

金平 茂紀(かねひら しげのり)
ジャーナリスト。テレビ報道記者、キャスター。1953年北海道生まれ。東京大学文学部社会学科卒業後、1977年TBS入社。社会部、『ニュースコープ』副編集長、モスクワ支局長、ワシントン支局長、『筑紫哲也NEWS23』編集長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを歴任。2010年、米国より帰国し、同年10月より日下部正樹と共に『報道特集』のメインキャスターを務めている。2004年度「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞。その他番組を通じて、ギャラクシー賞、JCJ賞など受賞。早稲田大学大学院客員教授。
著書:『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『テレビニュースは終わらない』(集英社新書)、『二十三時的』(スイッチパブリッシング)など。
共著書:『テレビはなぜおかしくなったのか』(高文研。永田浩三、水島宏明、五十嵐仁)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店。保阪正康、東郷和彦、江田憲司、鈴木邦男、宇野常寛)、『沖縄密約をあばく』(日本評論社。沖縄密約情報公開訴訟原告団編)など。

鳩山 友紀夫(由紀夫)(はとやま ゆきお)
元内閣総理大臣、東アジア共同体研究所理事長、日本友愛協会理事長。1947年生まれ。東京大学工学部計数工学科卒業、スタンフォード大学工学部博士課程修了。東京工業大学経営工学科助手、専修大学経営学部助教授を務める。1986年、総選挙で旧北海道4区(現9区)から出馬、初当選。93年に自民党離党、新党さきがけ結党に参加。細川護熙内閣で官房副長官を務める。96年、鳩山邦夫らとともに民主党を結党。菅直人とともに代表に就任。98年に旧民主党、民政党、新党友愛、民主改革連合の4党により(新)民主党を結党。幹事長代理に就任。99年、民主党代表に就任。2005年、民主党幹事長に就任し、前原誠司、岡田克也、小沢一郎と3人の代表を支える。09年5月に民主党代表に就任。同年9月に第93代内閣総理大臣に就任(2010年6月退任)。2013年3月、一般財団法人東アジア共同体研究所を設立、理事長に就任。
著書:『新憲法試案』(PHP研究所)、共著『「対米従属」という宿痾』(飛鳥新社)、『なぜ、いま東アジア共同体なのか』(花伝社)など。

孫崎 享(まごさき うける)
東アジア共同体研究所所長。1943年旧満州国鞍山生まれ。1966年東京大学法学部中退、外務省入省。英国、ソ連、米国(ハーバード大学国際問題研究所研究員)、イラク、カナダ(公使)勤務を経て、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を歴任。2002年より防衛大学校教授。この間公共政策学科長、人文社会学群長を歴任。2009年3月退官。
著書:『戦後史の正体』(創元社)、『日米開戦の正体』(祥伝社)、『日本の国境問題―尖閣・竹島・北方領土―』(筑摩書房)、『小説外務省―尖閣問題の正体』、『小説外務省Ⅱ―陰謀渦巻く中東』(共に現代書館)など。
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