「生活保護なめんな」ジャンパー事件から考える

著者・編者生活保護問題対策全国会議/編著
尾藤廣喜、小久保哲郎、田川英信、藤藪貴治、渡辺潤、橋本真希子、西田真季子、稲葉剛、雨宮処凛、吉永純/著

―絶望から生まれつつある希望

小田原市で発覚した衝撃の「生活保護なめんな」ジャンパー事件…。
生活保護利用者を侮蔑するジャンパーなどを10年もの間、職員は身にまとい続けることができたのか? 問題の核心はなにか?
全国の福祉現場に「見えないジャンパー」は蔓延していないか?
小田原市ジャンパー事件発覚を契機に、生活保護行政の問題点と改善の道筋を、生活保護利用者、弁護士、研究者、福祉職員、ジャーナリストが考え合い、提起する話題の労作。
その後、小田原市では画期的な検証作業によって、生活保護行政が大きく改善されようとしている。それは、「絶望から生まれつつある希望」でもある。その詳細を、本書は網羅する。
「検証委員会報告書」、改訂『生活保護のしおり』も全文収録。

商品情報

発売日
サイズ・ページ数 A5判/144頁
ISBN 978-4-87154-152-7

目次

はじめに

はじめに   「生活保護なめんな」ジャンパー事件をどう見るか ………尾藤廣喜

1章 ジャンパー事件の背景、その後の経緯、そして改善への課題………小久保哲郎
2章 改善された小田原市『生活保護のしおり』………田川英信
3章 全国の「見えないジャンパー」問題を解決するために………藤藪貴治・渡辺 潤

寄稿
 ◆小田原市生活保護問題について感じたこと、考えたこと……橋本真希子
 ◆背景にある生活保護バッシング……西田真季子
 ◆「住まいは人権」が欠如した小田原市生活保護行政の問題点……稲葉 剛
 ◆変わり始めた小田原市……雨宮処凛

終章 小田原市「生活保護行政のあり方検討会報告書」を片手に、
     利用者と「ともに命を輝かす」ケースワーカーに………吉永 純

検討会報告書、改訂『生活保護のしおり』全文所載

著者略歴

編者紹介 
生活保護問題対策全国会議

生活保護問題対策全国会議は、すべての人の健康で文化的な生活を保障するため、 貧困の実態を明らかにし、福祉事務所の窓口規制をはじめとする生活保護制度の違法な運用を是正するとともに、 生活保護法をはじめとする社会保障制度の整備・充実を図ることを目的として、2007年6月に設立された団体です。 法律家・実務家・支援者・利用者などで構成されています。


筆者紹介 
尾藤 廣喜

 1970年、厚生省入省。1975年、京都弁護士会登録。多くの生活保護裁判、社会保障裁判、 公害・薬害裁判に取り組んできた。現在、日弁連・貧困問題対策本部副本部長、 生活保護問題対策全国会議代表幹事。『生活保護「改革」ここが焦点だ!』(2011年、あけび書房)他。

小久保 哲郎

 1995年大阪弁護士会登録。現在、日弁連・貧困問題対策本部事務局次長、 生活保護問題対策全国会議事務局長。編著に『Q&A生活保護利用者をめぐる法律相談』 (2014年、新日本法規)他。

田川 英信

 大阪市生まれ。東京都世田谷区職員として、生活保護ケースワーカー、 保護係長(査察指導員)を15年以上務めた。社会福祉士。生活保護問題対策全国会議事務局次長。 全国公的扶助研究会運営委員。

渡辺 潤

 東京都大田区で生活保護ケースワーカー・生活保護面接員を約30年歴任。 全国公的扶助研究会副会長。生活保護問題対策全国会議幹事。 共著『間違いだらけの生活保護バッシング』(2012年、明石書店)他。

藤藪 貴治

 元北九州市職員(主に生活保護ケースワーカー、児童福祉司)。 元北九州市立大学非常勤講師(公的扶助論・社会福祉援助技術論)。 共著『生活保護「ヤミの北九州方式」を糾す』(2007年、あけび書房)、 共著『格差・貧困と生活保護』(2007年、明石書店)

吉永 潤

 花園大学教授(公的扶助論)、元京都市職員(生活保護ケースワーカー12年半、ホームレス支援など)。 全国公的扶助研究会会長、生活保護問題対策全国会議幹事。『生活保護の争点』(2011年、高菅出版)、 『生活保護「改革」と生存権の保障』(2015年、明石書店)他。

(寄稿筆者)
橋本 真希子 生活保護利用者

西田 真季子 毎日新聞生活報道部記者
稲葉 剛 住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人
雨宮 処凛 作家
価格 ¥1,650
(本体価格:¥1500)
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