『非戦の国防論 憲法9条を活かした安全保障戦略』

著者・編者岩井孝、児玉一八、舘野淳、野口邦和/著

軍事偏重の「国防・安全保障」に異を唱え、自衛隊を非武装の災害救助隊、農村支援隊、森林保全隊、海外協力隊に改編して、国際的な食糧支援などを通じた人間の安全保障、積極的平和主義を唱える大労作。

著者より。「日本国憲法前文そして第9条が、日本国民の健全な理性とヒューマニズムを前提に成り立っていると考えている私は、中国との尖閣諸島問題および北朝鮮の核・ミサイル問題に終止符を打つべく、〈憲法制定の精神〉に則った実行可能な安全保障戦略を本書で著しました」

商品情報

発売日
サイズ・ページ数 A5判/168ページ
ISBN 978‐4-87154-185-5

目次

はじめに


第1章 国民の「空気」となった脅威論を解剖する
脅威論の経緯/北朝鮮脅威論と拉致問題/北朝鮮脅威論の実際
「中国の脅威」とは何か/中国の脅威にどう対処するか
テロの脅威/元々はテロの標的ではない日本

第2章 憲法第9条をめぐる遥か遠くの懐かしい情景 36
マッカーサーの押し付けではない
無条件の戦争放棄/マッカーサーの変貌

第3章 自衛隊はこんなに立派な軍隊になった 44
中曽根康弘と三島由紀夫の主張/自衛隊は立派な軍隊
「軍」と「産」の癒着/会計検査院のチェックを

第4章 日本の中の異国 ― 在日米軍基地 57
日米合同委員会/韓国の国防事情/トルーマン・ドクトリン
在日米軍の犯罪/日本の空を支配する在日米軍
アメリカン・コンプレックス/日本のための米軍基地?
米軍への「思いやり予算」/何とも空しい日本

第5章 市民にとって戦争とは何か 82
自衛を口実にした戦争/国体護持のために
戦争はなくならないのか/近代の戦争を見てみると
「非常時」という言葉/現代の戦争はどうか
「在留邦人が危険にさらされた場合」?/「平和が著しく脅かされる事態」?
「国民の生命と財産を守るために」?/憎悪の連鎖を断つ

第6章 仮想敵国と「侵略」を考える
ヨーロッパやアメリカの仮想敵国/日本にとっての仮想敵国
日本を侵略する国はどこ?/日本国憲法は現実性を欠いている?
現実を考えてみると/尖閣諸島問題を再考する
尖閣諸島問題「棚上げ論」/中国脅威論の背景

第7章 「積極極的平和主義」と集団的自衛権について
安倍流「積極的平和主義」の実相/「二国間平和主義」か「世界平和主義」か
イスラム諸国は元々は日本に好意的/アメリカという国
中国の脅威について改めて考える/東アジアの悠久平和のために

第8章 「丸腰」国防のユニークな戦略
ヨーロッパの反軍運動/〝丸腰〟国防の方策
逃げるが勝ち/食料自給率の低さ/食料アンポ
北朝鮮の食糧事情/難民問題
北朝鮮への食糧援助/日本農業活性化のためにも
国際社会において名誉ある地位を/〝瑞穂の国〟日本

第9章 在日米軍基地と自衛隊駐屯地の完全撤廃
安保条約は破棄できる/米軍基地撤廃を

第10章 自衛隊が生まれ変わった!
人こそ国家の存立基盤/自衛隊の役立て方
兵器購入費を隊員経費に/自衛隊の将来イメージ



あとがき

著者略歴

合田 寅彦(ごうだ とらひこ)
1938 年生まれ。東京都出身。北海道大学農学部卒。北海道立阿寒高等学校教諭の後、講談社出版研究
所で百科事典の編纂および『現代囲碁大系 全 48 巻』など囲碁書籍の企画編集に携わる。1983 年帰
農。後年、企画・編集「ゆう出版」を立ち上げる。日本有機農業研究会会員。「NPO囲碁国際交流の
会」理事。
著書 : 『阿寒町史』(共同執筆)、『筑波山麓ムラ暮らし』(宝島社刊)、『烏鷺々々雑記帳』(ゆう出
版)、『“丸腰”国防論』(ゆう出版)。
価格 ¥1,760
(本体価格:¥1600)
【送料無料】
在庫状況:在庫あり。