ベル・フックスの「フェミニズム理論」

著者・編者ベル・フックス/著 野﨑佐和、毛塚翠/訳

―周辺から中心へ
現代フェミニズム思想の教本の1冊と位置付けられているベル・フックスの代表作の翻訳本刊行。
女性差別問題を、階級格差、人種差別、そして仕事、家庭、子育て、暴力、性的抑圧など全面的な分析から考察する。また、フェミニズム運動の弱点、問題点も鋭く指摘し、運動の在り方も提起する。
フェミニズムとは一体、何なのか? ベル・フックスのフェミニズム理論が古びない理由はどこにあるのか?
女性だけでなく男性にも読んでほしい1冊です。

商品情報

発売日
サイズ・ページ数 240頁
ISBN 978-4-87154-154-1

目次

はじめに

原著者謝辞・序文

第1章 黒人女性―フェミニズム理論を形づくる
ベティ・フリーダンとその著書『女らしさの神秘』
女性の現実に対する一面的な見方
「共通の抑圧」という概念
ブルジョワ的イデオロギー
抑圧された集団の一員としての批判
黒人女性を沈黙させようとする企て
黒人女性の特異な世界観

第2章 フェミニズム―性差別をなくすための運動
フェミニズムとは一体何なのか
リベラル・フェミニスト
フェミニストを表明しない女性たち
ラディカル・フェミニスト
ライフスタイルとしてのフェミニズム
社会運動としてのフェミニズム
性差別をなくすための運動

第3章 フェミニズム運動―その重要性
「男性は女性の敵である」という戦略上の失敗
すべての抑圧を根絶する闘いの第一歩
家庭生活を肯定する
基本理念としてのフェミニズム

第4章 シスターフッド―社会運動としての連帯
シスターフッドの意味と価値
犠牲者としての女性の絆
内なる性差別主義
連帯を阻む人種差別主義
白人至上主義
人種差別主義を学び直す
「内面化された」人種差別主義
女性間の差異
階級差別と階級闘争
性差別、人種差別、そして階級差別による分断
対立から連帯へ

第5章 男性―闘いの同志たち
フェミニズム運動は「女の仕事」?
反男性的な感情
分離主義と反男性的な立場の合流
男性のための意識高揚(CR)グループ
男性を洗脳する性差別主義的なイデオロギー
男性と日常を共にする
「男性解放運動」
闘いの同志たち

第6章 パワー―力の見方を変える
女性と権力
新しい価値体系を模索する
決断力を備えた役割モデル
力の見方を変える
『弱者の力』
消費者としての力

第7章 仕事―その本質を問い直す
ブルジョワ階級の偏見
非白人女性たちが抱いた危惧の念
女性の貧困
新しい経済プログラム
家事の価値
仕事の本質を問い直す

第8章 女性を教育する―取り組むべき課題として
識字能力の重要性
戸別訪問による口伝え
「言い換える」能力
理論と実践の対立
反知識主義

第9章 暴力―根絶するための運動
増大する女性への暴力
家庭内暴力
資本主義と男性支配
「暴力の輪」
暴力と愛情の同一視
軍国主義と家父長制
帝国主義の企て
社会秩序の手段としての暴力

第10章 子育て―画期的な育児
ゆゆしき障害物としての母性
母性への関心の高まり
父性と母性
男性の子育てに対する責任回避
性差別主義的でない子育て
画期的な育児

第11章 セクシュアリティ―性的抑圧に終止符を打つ
「性解放」
セクシュアリティの規範を変える
異性愛しか認めない考え方
「あるべき」セクシュアリティの基準
性的抑圧に終止符を打つ
セクシュアリティを解放する

第12章 フェミニズム革命―闘いをつうじた発展
革命の過程としての改革
反乱としてのフェミニズム
今、求められるリーダー
失望し、去っていった女性たちへ


あとがき

著者略歴

●原著者紹介

 ベル・フックス(bell hooks)
1952年、アメリカ合衆国ケンタッキー州生まれ。
スタンフォード大学卒業。ウィスコンシン大学で修士号、カリフォルニア大学サンタクルーズ校にて博士号を取得。
1981年、19歳で執筆を始めた処女作『わたしは女ではないの? 黒人女性とフェミニズム』で人種差別と性差別の構造的結びつきを鋭く指摘し、鮮烈な文壇デビューを飾った。そして、1984年、本書『フェミニズム理論 周辺から中心へ』でフェミニストとしての地位を不動のものとした。
2014年、ケンタッキー州のベレアカレッジでベル・フックス研究所を設立。
●訳者紹介

 野﨑佐和(のざき さわ)
1949年、宮崎県生まれ。早稲田大学文学部日本文学科卒業。
戦後日本の高度経済成長(1955~73年)真っ只中、団塊の世代のひとりとして「受験地獄」といったいわゆる競争社会に抗いつつ歳を重ねる。
転勤族の夫とともに、宮崎、ニューヨーク、東京、イギリス、郡山と国内外を転々とした通算30年間にわたる専業主婦の生活を経て、2014年、あけび書房より『専業主婦になるということ』を出版。
「子どもの貧困」をライフワークとする。日本心理学会認定心理士。1級ファイナンシャル・プラニング技能士(CFP)。

 毛塚 翠(けづか みどり)
1955年、高知県生まれ。トロント大学(ビクトリア・カレッジ)東洋学部(東アジア学部)卒業。BA(文学士)。
カナダに13歳のときに移住。24歳で結婚し、日本に帰国。36歳のとき白血病と診断される。治療のために骨髄バンクを介して骨髄移植を受ける。
この経験をきっかけとして、20数年間、公益財団法人日本骨髄バンクの活動に参加してきた。NPO東北青少年自立援助センター理事。

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