原爆症認定訴訟が明らかにしたこと

著者・編者東京原爆症認定集団訴訟を記録する会/編

―被爆者とともに何を勝ち取ったか

内部被曝による病苦・生活苦を訴え続け、国に勝利した闘いの記録。今なお被爆者を苦しめ続ける内部被曝の実相を訴える被爆者の陳述の数々。内部被曝のメカニズムを明らかにした医学者、物理学者等の証言の数々。被爆者とともに勝利を切り開いた弁護士、支援者の手記、座談会等。原告の被ばく状況一覧、判決要旨、年表など資料編も充実。広島・長崎から学び、福島原発事故による内部被曝を考えるための貴重な一冊。核廃絶を訴える渾身の一冊。「せめて、この本の原告らの意見陳述だけでも読んでくれ。(後略…)」と早坂暁氏絶賛・推薦

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朝日新聞書評欄で紹介。

商品情報

発売日
サイズ・ページ数 A5判/400頁
ISBN 978-4-87154-109-1

目次

はじめに

第Ⅰ部 1章 総論 原爆症認定集団訴訟-東京の経過


原爆症認定集団訴訟/認定行政の背景/集団訴訟前史
集団訴訟の提起へ/審査の方針と国の主張/原告側の主張・立証活動
東訴訟/集団訴訟のあいつぐ勝訴判決/東京一次訴訟判決
新しい審査の方針/一次訴訟高裁判決/確認書と官房長官談話
二次訴訟/三次訴訟/今後の課題


第Ⅰ部 2章 座談会 壮大な闘いを振り返って

 ■東友会メンバー座談会
被爆者として命をかけて訴えてきたこと


東数男原爆裁判/在韓被爆者裁判の支援/厳しい原爆症認定基準
第1次集団申請/第2次集団申請も/申請者たちの思い
そして集団提訴/支援の広がり/実相普及としての原告本人尋問
第1次訴訟の判決/法廷の印象/法廷外でのたたかい
裁判を支えた東友会事務局/国会・政府の動きと東友会の運動
「新しい審査の方針」/判決と「新方針」の乖離
政府の「確認書」を勝ち取った運動/「確認書」後の運動
東京の被爆者のがんばり/厚生労働省の被害隠し
福島原発事故に関連して/命ある限り全力を尽くして



 ■弁護士座談会・パートⅠ
この原爆症認定裁判が切り拓いたものはなにか


原爆問題に関与した経緯/小西訴訟と松谷訴訟での取り組み
東訴訟での取り組み/旧審査の方針から集団訴訟の提起へ
対象者の限定について/集団訴訟での取り組み
医師団意見書について/原告陳述書の作成/被爆者の思い
専門家証人に対する尋問/地裁判決の前後に
運動の広がりと安倍首相の指示/新たな運動の取り組みと高裁判決
政治決着に向けて/弁護士として多くを教えられ


 ■弁護士座談会・パートⅡ
被爆者の熱意、専門家の努力、支援者の力で
集団訴訟に関わったきっかけ/原告との思い出、原告から学んだこと
貴重な専門家証人/被爆者の熱意に励まされて
この経験を今後にどう生かすか

 ■弁護士座談会・パートⅢ
弁護士としてかけがえのない学びの場でした

弁護団に入ったきっかけ/原告との関わり合いから学んだこと
専門的事項が争点となる難しさ/運動面での活動/今後の課題、抱負


 ■おりづるネットメンバー座談会
被爆者のみなさんとともに歩み、闘いつづけて
55年間の連帯活動/医師としての人生の基軸は被爆者の存在
被爆者、核問題が弁護士活動の原点/核廃絶はライフワーク
初代事務局長は被爆者、二代目は東友会事務局員
政党への働きかけ/医師団の奮闘/被爆者も医師も弁護士も変わる
被爆者の被爆体験が原点/文化の香りも裁判活動に/全ての党が支援
心にしみた原告の陳述/裁判の途中に亡くなっていった人びと
40年前と同じ“知見”にこだわる国/原発事故への被爆者の思い
裁判の財政支えたおりづるネット/東友会の相談事業にも大きな広がり

第Ⅰ部 3章 手記 この歴史的な闘いに参加して

赤沢亮正、秋元理匡、東 奈央、飯田マリ子、池田眞規
伊藤直子、内田 明、内田耕司、金井知明、河村建夫
聞間 元、久保田明人、小池 晃、小海範亮、齋藤 紀
斉藤鉄夫、坂田洋介、沢田昭二、芝田佳宜、菅井紀子
園田久子、髙木義明、髙橋右京、高見澤昭治、竹内英一郎
谷合正明、谷川智行、田部知江子、寺田 稔、内藤雅義
中泉聡志、中川重徳、中澤正夫、長谷川倫雄、福島 晃
保坂展人、宮原哲朗、向山 新、村田未知子、森 孝博
矢ヶ﨑克馬、安原幸彦、山本英典、横井久美子
吉田悌一郎、與那嶺慧理


第Ⅱ部 意見陳述 法廷での原告の痛切な訴え
加藤力男、関口智恵子、大森克剛、平井園子、福地義直
片山文枝、中山勇栄、齊藤泰子、梅園義胤、山本英典
池田 智、西本照雄、田崎アイ子、西本治子、井上惣左衛門
髙橋恭子、小西 悟、吉濱幸子、畑谷由江

資料編
原告一覧表
判決要旨と声明
年表


あとがき
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