令和のローカルメディア 防災・関係人口拡大に向けた課題

著者・編者松本恭幸、佐藤和文、佐藤博昭(著)

防災・関係人口拡大に向けた課題

全国各地のローカルメディアは、3.11からコロナ危機までの間、防災・人口拡大にどう取り組みどこに向かおうとするのか。その可能性を探る画期的労作

出版社からのお知らせ

令和のローカルメディア」でも取り上げられている「ひばりタイムス」に書評が掲載されました。

地域メディアの最前線をリポート 『令和のローカルメディア』刊行 「ひばりタイムス」も登場
https://www.skylarktimes.com/?p=29524

『令和のローカルメディア』が取り上げられました。朝日新聞夕刊9月1日
「防災や自治に一役、ローカルメディアの意味 研究書の出版相次ぐ」
https://www.asahi.com/articles/DA3S15029451.html

 

チラシPDF

商品情報

発売日
サイズ・ページ数 200頁
ISBN 978-4-87154-192-3

目次

はじめに

第1章 立ちすくむ地方紙―未来を引き寄せるために

はじめに 

① ローカルメディアはネット社会とともに 

ネット草創期を振り返る

縮む新聞―地方紙の苦境

「新聞」から解決策は生まれない

② 地方新聞社の新展開 

メディアプラットホームのすすめ

古くて新しい問題「ハイパーローカル」

参加型メディアであること

「上から目線」は最悪の禁じ手

③ 静岡新聞社の挑戦 

画期的な「イノベーションリポート」

シリコンバレーが改革の機運つくる

大石前社長へのインタビュー

④ ローカルメディアの手掛かりはどこに? 

イメージは「メディア・ビオトープ」

地方新聞社ならではの資源

古民家再生とローカルメディア

 
第2章 CATVはどこへ向かうのか 

   ―業界再編が進む中で地域密着志向の独立系CATV局の目指すもの 

はじめに 

① CATV局による自主放送 

地域の情報を伝えるコミュニティチャンネル

コミュニティチャンネルの運営委託

② 大都市圏の独立系CATV局の現状 

KCNグループの各局

地域に密着した番組制作を目指して

KCNグループの今後の課題

③ 開局から半世紀を迎えた老舗CATV局の現状 

世帯加入率9割以上のLCV

コミュニティチャンネルの重視

LCVの今後の課題

④ 他局とのつながりを通した事業展開の可能性 

地上波民放2局の宮崎で誕生したBTV

海外の放送局との交流を通して

⑤ インフラビジネスからコンテンツビジネスへの回帰 

ニュース報道に取り組む中海テレビ放送

米子をハブにした情報配信

中海テレビ放送の新たな挑戦

 

第3章 コミュニティFMの変遷①  ―災害時の役割をめぐって 

はじめに 

① 阪神・淡路大震災をきっかけに誕生した「FMわぃわぃ」 

② 中越地震、中越沖地震の災害放送 

臨災局をきっかけに全国初のコミュニティFM局の開局

コミュニティFM局から臨災局へ

③ 3.11で数多く誕生した臨災局 

コミュニティFM局による災害放送

臨災局の開局支援

④ 熊本地震の災害放送 

災害時に市民に聴かれるための平時の放送

総合通信局による臨災局支援と残された課題

 
第4章 コミュニティFMの変遷② ―地域づくりの役割をめぐって 

はじめに 

① 21世紀の沖縄における開局ラッシュ 

県庁所在地に誕生した2局目のコミュニティFM局

人の繋がりを通した新たな開局

② おらが街のコミュニティFM局 

聴取率83.7%のコミュニティFM局

地域に密着した様々な取り組み

③ 観光協会が運営するコミュニティFM局 

オフトーク通信に代わる町民参加型メディアとして

第三セクターに代わる公設民営局

④ 離島でのコミュニティFM局開局 

苦戦するNPOによる開局

CATV局による開局

⑤ 近年開局したコミュニティFM局の運営方式 

「きらら方式」による開局

「京都三条ラジオカフェ」をモデルに開局

コミュニティFM局にとってベストの運営方式とは

 

第5章 新たなウェブメディアの潮流 

      ―地域のウェブメディアはこれからどう発展していくのか 

はじめに 

① 自由なメディア論が地域を耕す 

既存メディアにとってのヒントも

東日本大震災をきっかけに

ローカル由来のウェブメディアを支える人・ヒト・ひと

② 西東京をカバーする「ひばりタイムス」 

自然体で地域のテーマを追う

事実を伝えることの難しさ。地域のリアリティを踏まえて模索

メディアOBがローカルメディアを立ち上げるとき

③ メディアの現場を拡張する「TOHOKU360」 

参加と連携が最大のエネルギー

試行錯誤が続く参加の仕組みづくり

地域メディアの目標は「地域連携」

 
第6章 地域映像祭の動向  ―その課題と展望 

はじめに 

① 市民映像のハブとしての東京ビデオフェスティバル 

TVF2021に応募された映像

TVFの42年と市民映像作家たち

市民映像が向き合った地域の課題

 ① TVFの初期の動向と市民映像作家たちの課題

 ②過疎化と高齢化に向かい合った映像作品

 ③ 地域で発生した困難を地域だけの問題にしない

② 今日の地域映像祭での地域づくりにつながる取り組み、そこで生まれる映像作品

地域の魅力と場所の力

地域と映像制作の新しい関係

市民映像のハブとしての映像祭

 
第7章 自治体広報の新たな展開 

      ―防災、シティプロモーションに向けて 

はじめに 

① 大規模災害時の被災地での自治体広報 

東日本大震災での対応

熊本地震での対応

② シティプロモーションに向けた自治体広報 

首都圏、関西圏でのフリーペーパーの発行

県域民放局に代わる地域映像配信を目指して

 
第8章 市民メディアの現場は今 

    ―SNS全盛期における市民メディアの活動の担い手の現状

はじめに 

① かつての市民映像の作り手は今 

各地の市民映像祭

地域の映像の作り手がつながるビデオサークル

若い世代の市民映像制作者を育てるために

② ミニコミの現状 

人と地域をつなぐミニコミ

地域のモノを届けるミニコミ

③ 市民ラジオの取り組み 

④ 広がる市民のトーク空間 

地域で開催される多様な市民講座

市民が対話する哲学カフェ

⑤ インターネット放送によるトークライブ配信 

商店街のインターネット放送局

コミュニティFM局に代わるインターネット放送局として

 
終 章  防災と関係人口拡大に向けた

          ローカルメディアの課題のまとめ

はじめに 

新聞・放送系ローカルメディアの動向と課題 

市民、自治体によるローカルメディアでの発信の動向と課題 

あとがきにかえて―ローカルメディアの将来の方向について


あとがき

著者略歴

執筆者紹介
松本 恭幸(まつもと やすゆき) (まえがき、第2章、第3章、第4章、第7章、第8章、終章、あとがきにかえて)
早稲田大学大学院経済学研究科修士課程修了。現在、武蔵大学社会学部メディア社会学科教授。
著書は、『市民メディアの挑戦』(リベルタ出版)、『コミュニティメディアの新展開-東日本大震災で果たした役割
をめぐって』(学文社)、共編著に『メディアプロデュースの世界』(北樹出版)。
佐藤 和文(さとう かずふみ) (第1章、第5章)
東北大学法学部卒。河北新報社メディア局長、デジタル戦略委員会シニアアドバイザー等を経て、現在、メディ
アプロジェクト仙台代表、「TOHOKU360」(https://tohoku360.com/)編集デスク。
著書は、『仙台発ローカルメディア最前線-元地方新聞記者が伝えるインターネットの未来』(金風舎)、『仙台
ジャズノート』(金風舎)。ブログ「Web日誌2.0」(http://www.media-project-sendai.com/)執筆。
佐藤 博昭(さとう ひろあき) (第6章)
日本大学芸術学部映画学科卒。現在、ビデオ作家、NPO法人市民がつくるTVF副代表。日本大学芸術学部
映画学科、武蔵大学社会学部、日本工学院専門学校等で非常勤講師を勤める。
著書は、『戦うビデオカメラ-アクティビズムから映像教育まで』(フィルムアート社)、共編著に、『スーパー・アヴァ
ンギャルド映像術-個人映画からメディア・アートまで』(フィルムアート社)、共著に『シリーズ 日本のドキュメンタ
リー』(岩波書店)。
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