生活保護「改革」ここが焦点だ!

著者・編者生活保護問題対策全国会議/監修
尾藤廣喜、小久保哲郎、吉永純/編著

今、生活保護制度が、利用者の声と生活実態を無視して、根本的に変質されようとしている。その問題点を指摘し、真の生活保護制度改革のあり方を提起する。先進諸国の中で日本がいかに遅れているかも明らかに。分かりやすいQ&A、豊富な最新資料編も便利。特別章「東日本大震災と生活保護」も所載。 監修の生活保護問題対策全国会議は、生活保護利用者、ケースワーカー、弁護士、司法書士、研究者、社会保障関係の諸団体で構成し、憲法25条の「権利としての社会保障」の観点から、さまざまな提言や運動を行う全国組織。

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商品情報

発売日
サイズ・ページ数 A5判/160頁
ISBN 978-4-87154-103-9

目次

はじめに

東日本大震災の示したもの
本書を緊急出版する目的
「貧困」・格差の拡大と深刻化の現状
生活保護制度利用者数の増加の状況
財政論議先行の生活保護制度改正論議
真の生活保護改革はどうあるべきか

第Ⅰ部 生活保護「改革」ここが焦点だ!

 1章●利用者抜きに生活保護「改革」を進めないで
   その1●当事者の実態と実感にかけ離れた指定都市市長会提案
稼働可能層とは何か
医療費の「一部負担」への大いなる疑問
インセンティブの誤解
「集中的かつ強力な指導」が生み出す弊害
資産調査の疑問
住宅扶助は増額を

 その2●利用期間の制限ではなく、支援の充実が大切
薬物のため生活破綻し、福祉事務所の門を叩いたが…
ついに精神科病院へ入院、生活保護となる
生活保護からの移送費が転機となり回復へ
入り口から出口までの支援の充実を
期限を切るのではなく、粘り強い支援が大切

 2章●自立の強制とナショナルミニマムの切り下げ
改革案の基本的な認識と立場
具体的な改革提案の検討
改革案の積極面
むすびに代えて

 3章●「第2のセーフティネット」と社会保障改革
社会保険と「第2のセーフティネット」
生活保護と「第2のセーフティネット」
普遍性の高い「第2のセーフティネット」の条件
「第2のセーフティネット」の展開と課題
リニューアル・プラン①  サービス体系と実施体制の再編成
リニューアル・プラン②  訓練・生活支援給付を有効な求職者支援に
リニューアル・プラン③  住宅手当から住宅保障給付へ
リニューアル・プラン④  貸付から給付へ
「第2のセーフティネット」とワンストップ・サービス

 特別章●東日本大震災と生活保護
はじめに
相次ぐ不適切な生活保護の運用
避難所の生活保護適用問題
義援金・被災者自立支援金等の収入認定問題
被災者の資産保有の取扱い
避難先での世帯認定について
住宅扶助の打ち切り問題
被災者の生活再建と柔軟な運用の重要性
 

第Ⅱ部 生活保護のそこが知りたいQ&A

Q1 どうしたら、自立支援はうまくいくの?
Q2 求められる学習支援とは?
Q3 生活保護が増えたら自治体財政は大変?
Q4 生活保護は地域にとって厄介もの?
Q5 不正受給が多いと報道されていますが?
Q6 海外の公的扶助制度の現状は?

資料編
①社会保障制度全般のあり方を含めた生活保護制度の抜本的改革の提案
②「生活保護制度に関する国と地方の協議」の開催について
③指定都市市長会・生活保護制度改革案についての意見書
④第1回社会保障審議会生活保護基準部会資料
⑤ナショナルミニマム研究会中間報告
⑥社会保障審議会生活保護基準部会設置に当たっての意見書
⑦東日本大震災による被災者の生活保護の取扱いについて(3つの通知)
⑧被災地の生活保護費の全額国庫負担と、生活保護制度改革の民主的な議論を求める会長声明


あとがき
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