「ナルシシズム」から考える日本の近代と現在

著者・編者堀有伸

ナルシシズムにまつわる問題を説明しつつ、近現代の日本社会で「ナルシシズムの問題」がどのように出現しているのかを記録することで、ナルシシズムの傷つきを回避しようとする傾向に飲み込まれることがないよう提唱。

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商品情報

発売日
サイズ・ページ数 46判 156頁
ISBN 978-4-87154-205-0

目次

第1章 はじめに 「ナルシシズム」の病を扱うことの難しさ

第2章 社会において合意形成を上手に行えないこと

     ―東京電力福島第一原子力発電所事故への対応について

第3章 教育勅語の「影」

第4章 エディプス構造の機能不全と自虐的世話役

第5章 「急いで近代化を果たした国」における文化結合症候群としてのメランコリー親和型

第6章 再生産される支配/被支配の関係性とマゾヒスティック・コントロール

第7章 「日本的ナルシシズム」とは何か、そしてそれはなぜ癒されがたいのか

第8章 スケープゴート

第9章 敵意を帯びた依存―戦後の日米関係について

第10章 否定によるナルシシズム

第11章 東西冷戦下における分裂の深化と固定化

第12章 冷戦終結後の安全保障のあり方と日本人の対人恐怖心性

第13章 第四次産業革命(デジタル革命)への対応の遅れ

第14章 これからどうすれば良いのかを考える

著者略歴

堀 有伸 (ほり ありのぶ)

 ほりメンタルクリニック院長、精神科医。1972年東京都台東区生まれ。

 私立麻布高等学校、東京大学医学部医学科を卒業。14歳の時にプロテスタントの教会で洗礼を受けたが、20代前半で無宗教となった。

 東京大学医学部附属病院分院神経科で研修医となり、現象学や精神分析学を踏まえた精神病理学を学んだ。その後は東京都や埼玉県の精神科医療機関に勤務。

 2011年の東日本大震災・東京電力福島第一原子力発電所事故に衝撃を受け、2012年から福島県南相馬市で暮らす。2016年に同市でほりメンタルクリニックを開業。

 著書に『日本的ナルシシズムの罪 』(新潮社、2016年)、『荒野の精神医学 福島原発事故と日本的ナルシシズム』(遠見書房、2019年)。
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