目次
Ⅰ 三・一一と原発事故後の文学
三・一一から、三・一一へ
核エネルギー認識と三・一一後の文学
個をつなぎ、連帯を求めて
「私」から「私」を越えて
ろうそく一本の抵抗―水上勉と若狭原発
三・一一後に読む『こつなぎ物語』
Ⅱ パンデミックが撹拌する差別意識
「朝鮮」と呼べたとき
―小説『大阪環状線』の「在日韓国・朝鮮人」をめぐって
痼疾としての差別意識
パンデミックとシェイクスピア、あるいは石井四郎軍医中将
〝馬のションベン〟と軍歌までの距離
文学が障害者の「障壁」になるとき
Ⅲ「新しい戦前」に「戦争」を読む
夏に読む大岡昇平
日中戦争と五味川純平
戦争加害をえがくということ
―洲之内徹とその小説の評価をめぐって
早乙女勝元と東京大空襲
大江健三郎と天皇(制)、また「戦後民主主義」
―「セヴンティーン」から「晩年様式集」まで
「平和」と「勝利」と「民主」という思想 ―大江健三郎の二つのノートから
ドイツの「沈黙」、ニッポンの「沈黙」
あとがき