石ころの慟哭 山上徹也・奈良地裁裁判の私記
著者・編者:
出版社からのお知らせ
本書は裁判裁判員の公判内容を各新聞社、各報道機関、ネット掲載記事などを私なりに集め、一つにまとめた文書を基に構成したものである。私たちが生きる今の現代社会は、どうあるべきなのか。 そして今回の出来事をどう捉えるか、同じ社会に生きる人々はどうすべきなのかと。
これは山上徹也さんから発射された社会へのもう一つの銃弾だ。
(「はじめに」より)
注文チラシ
【推薦】
鈴木エイト(ジャーナリスト)
「宗教3世」である著者の辻井彩子氏が自身の体験と山上徹也被告の半生を対比させながら、山上公判とその周辺を丁寧に追ったルポ。山上被告の境遇と自分の人生を重ね合わせ、法廷での様子を再現しながら感情のコントロールに苦慮する様子までが赤裸々に描かれている。裁判での審理と評決を経て、社会の側に突き付けられた課題は何かを問うていく著者。再開発途中だった事件現場は様変わりし、人々が事件前と変わらぬ日常を送っている。その狭間にあるものを問うため、封印した過去を掘り起こして自身と向き合うことを決めた辻井氏が選んだのは本書を出版し、社会に問い掛けることだった。彼女を突き動かしたものは何か。そこに、この事件と裁判を経た私たちが向き合うべき指針が示されている。
赤坂真理(小説家)
山上徹也は、「石ころになりたい」と言った。何も見たくない。誰に見られることもなく。でも彼がフォロワー一人のTwitterに置いた言葉は、いつか読み解かれることを祈って置いた感じがする。そこには重荷を一人で背負おうとするヤングケアラーの顔、家族の中で犠牲にされる感じなど、すべての家族や兄弟に起こりうることが描かれ、それが時代の大きな激流の相似形ともなっている。裁判記録と個人の慟哭を丁寧に突き合わせた労作。
