石ころの慟哭 山上徹也・奈良地裁裁判の私記

著者・編者辻井彩子


出版社からのお知らせ

 本書は裁判裁判員の公判内容を各新聞社、各報道機関、ネット掲載記事などを私なりに集め、一つにまとめた文書を基に構成したものである。私たちが生きる今の現代社会は、どうあるべきなのか。 そして今回の出来事をどう捉えるか、同じ社会に生きる人々はどうすべきなのかと。 
 これは山上徹也さんから発射された社会へのもう一つの銃弾だ。
(「はじめに」より)

注文チラシ

【推薦】
鈴木エイト(ジャーナリスト)
 「宗教3世」である著者の辻井彩子氏が自身の体験と山上徹也被告の半生を対比させながら、山上公判とその周辺を丁寧に追ったルポ。山上被告の境遇と自分の人生を重ね合わせ、法廷での様子を再現しながら感情のコントロールに苦慮する様子までが赤裸々に描かれている。裁判での審理と評決を経て、社会の側に突き付けられた課題は何かを問うていく著者。再開発途中だった事件現場は様変わりし、人々が事件前と変わらぬ日常を送っている。その狭間にあるものを問うため、封印した過去を掘り起こして自身と向き合うことを決めた辻井氏が選んだのは本書を出版し、社会に問い掛けることだった。彼女を突き動かしたものは何か。そこに、この事件と裁判を経た私たちが向き合うべき指針が示されている。

赤坂真理(小説家)
 山上徹也は、「石ころになりたい」と言った。何も見たくない。誰に見られることもなく。でも彼がフォロワー一人のTwitterに置いた言葉は、いつか読み解かれることを祈って置いた感じがする。そこには重荷を一人で背負おうとするヤングケアラーの顔、家族の中で犠牲にされる感じなど、すべての家族や兄弟に起こりうることが描かれ、それが時代の大きな激流の相似形ともなっている。裁判記録と個人の慟哭を丁寧に突き合わせた労作。

商品情報

発売日
サイズ・ページ数 四六判並製 216頁
ISBN 978-4-87154-311-8

目次

はじめに

 はじめに
 初公判 2025年10月28日 
          起訴内容
          冒頭陳述
          検察側書証調べ
 第2回 10月29日 手製銃の詳報・目撃者の証人尋問(佐藤啓参院議員)
 第3回 10月30日 取り押さえた警察官・解剖医の証人尋門
 第4回 11月4日 弾丸の軌道等を捜査した警察官の証言の証人尋問
 第5回 11月5日 山上さんの家宅捜索をした警察官の証人尋問
 第6回 11月6日 手製パイプ銃を鑑定した警察職員の証人尋問
 第7回 11月13日 奈良県警刑事部科学捜査研究所の証人尋問
          母親の証人尋問(1回目)
 第8回 11月18日 母親の証人尋問(2回目)
          妹の証人尋問(1回目)
 第9回 11月19日 妹の証人尋問(2回目)
          全国弁連メンバー2人の証人尋問(1回目)
 第10回 11月20日 全国弁連メンバー2人の証人尋問(2回目)
          被告人質問(1回目)
 第11回 11月25日 被告人質問(2回目)
 第12回 12月2日 被告人質問(3回目)
          宗教学者の証人尋問(櫻井義秀北海道大学大学院教授)
 第13回 12月3日 宗教学者の証人尋問(2回目)
          被告人質問(4回目)
 第14回 12月4日 精神鑑定をした医師の証人尋問
          被告人質問(5回目)
 結審  12月18日 検察側論告求刑
          弁護側論告
          被告最終陳述等
 判決 2026年1月21日 判決言い渡し
 おわりに
 山上さんの生い立ちと半生


あとがき

著者略歴

辻井彩子(つじい あやこ)

1985年東大阪市生まれ。京都芸術高等学校を卒業。携帯販売業を経験した後に出産後は介護福祉士として働き、2024年3月合同会社WakuWakuを設立。現在はガジュマルSitterとしてペットシッター業を営む。飼育している保護犬・シマリス・モルモット等7種類20匹の動物と暮らす中で得る知識や経験を基に、動物の介護・看取りまでケアに携わる。
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