詩人・萩原朔太郎の横恋慕

著者・編者大野富次/著

朔太郎の既婚女性に対する異常な言動の数々…。それは、許される範囲を超えたスストーカー行為と言っても過言ではない。
朔太郎を深く掘り下げてきた著者が、彼の言動の根源を彼の作品や評論などの中に見極める。朔太郎崇拝に対する誠実で画期的な問題提起の書。
筆者は、朔太郎の故郷・前橋市に在住。前橋市文化政策懇話会委員。前橋市文化振興条例審議。『群馬郷土史研究所紀要』監修・編集・発刊に携わる。新聞連載や、著書も多数です。

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商品情報

発売日
サイズ・ページ数 四六判/176頁
ISBN 978-4-87154-170-1

目次

はじめに

1章 朔太郎と家族たち

1 少年期の朔太郎
2 受験と退学を何度も繰り返した学校生活
3 朔太郎は音楽家の夢を抱く

2章 朔太郎の郷土前橋への憎しみ

1 父親の意思に反して「羽織ゴロ」になった朔太郎
2 朔太郎の詩から見えてくる空虚感
3 郷土前橋への嫌悪感
4 朔太郎に対する家族の苦悩
5 郷土前橋を憎悪し、都会を拠り所とした
6 郷土前橋を捨てた朔太郎

3章 朔太郎の横恋慕

1 朔太郎とナカ(エレナ)との初対面
2 朔太郎の横恋慕
3 人妻・エレナへのストーカー行為
4 朔太郎とエレナとは恋仲ではない
5 ストーカー行為はエレナと佐藤家への暴挙
6 朔太郎の浄罪詩
7 ストーカー行為後もエレナへ思慕を引きずる作品集
8 ストーカー行為後もエレナへの接近を続ける朔太郎

4章 朔太郎の破廉恥な振る舞い

1 詩人・朔太郎の破廉恥な書簡
2 詩人・朔太郎の不道徳な書簡
3 前橋市民は私の仇敵
4 朔太郎にはエレナ以外にも人妻を恋慕する癖が

5章 朔太郎が詩に込めたもの

1 郷土前橋への憎しみの詩

6章 朔太郎がつくる詩の性格

1 口語詩の問題と理想
2 自然派・社会派でもない自己本位の詩

7章 東京移住後に於ける朔太郎の人生

1 詩人は職業でないことを思い知る
2 離婚と転居
3 迷走する朔太郎

8章 変節した詩人・萩原朔太郎

1 過去を追憶する朔太郎の詩的価値を問う
2 朔太郎は「口語自由詩の確立者」ではなかった
3 文語体詩語に回帰した動機を検証

9章 朔太郎の詩論への疑問

1 朔太郎が示す芸術論への矛盾
2 詩を書かない詩人の事象
3 政治を取り入れないとした詩論への疑問
4 朔太郎の言う理性論と行動の矛盾
5 難解な詩はないという朔太郎への疑問

終章 似非韻文を諦め、エッセイへの転換

1 詩人としての使命を放棄した詩人
2 詩を文学の中心と強調した朔太郎への疑問と終焉

執筆を終えて
萩原朔太郎関連年表ほか


あとがき

著者略歴

大野 富次(おおの とみじ)

歴史研究者、歴史作家。
1945 年、群馬県沼田市に生まれる。
群馬銀行勤務を経て実用書・医学書の販売会社経営。奈良大学通信教育部文化財歴史学科を受講。
前橋市文化政策懇話会委員。福井県越前大野市大野屋文化事業に協力。千葉県銚子市市民ミュージカルに協力。前橋市文化振興条例審議。『群馬郷土史研究所紀要』監修・編集・発刊。
新聞連載、著書多数。
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