精神障害者とともに生きる

著者・編者細川久美子/著

― 明日へつなぐ希望を求めて
精神障害者の共同作業所やグループホームづくり、生活困窮者の救済、生活保護行政の改善など、誰もが人間らしく生きることのできる社会をめざして闘い続ける筆者の感動の半生記。
香山リカ(精神科医)、井上英夫(金沢大学名誉教授)、藤井克徳(きょうされん専務理事)各氏が絶賛推薦。
1939年に樺太に生まれた筆者は、その後、苦難の人生を歩む。自殺未遂、離婚などを経て、生活と健康を守る会連合会に入会。そこで、憲法で保障された、人間らしく生きる権利を知り、多くの人々とともに新たな人生に邁進する。

商品情報

発売日
サイズ・ページ数 四六判/240頁
ISBN 978-4-87154-160-2

目次

第1章 差別されし者の願いにこたえて
― 生活相談、そして精神障害者の居場所づくりに
 
国際障害者年と「障害者の生活と権利を守る北海道連絡協議会」の結成
共同住居立ち上げを決意/当時の精神障害者を支援する事業の状況
共同住居「若根荘」ができたよ~/美樹ちゃんがやってきた
男勝りの愛ちゃんの入居とストーブ闘争/北海道新聞に掲載。マスコミの威力に驚き
浦河の「べてるの家」から千代美ちゃんがやってきた
「私の居場所は若根荘」と言い続ける久美子さん
共同住居「若根荘」でのみんなの暮らし/第2の共同住居・マゼルの誕生
ギャンブル依存症の影ちゃん/滝川市の生活保護行政
影ちゃんのタクシー移送費を認めさせる/突然死した79歳の幸ちゃん
名古屋から逃げ帰ってきた伸くん
第3のグループホーム「法ハウス」の運営から学ぶもの

第2章 虐げられた精神障害者とともに生きる
― 仲間とともに共同住居と共同作業所づくりに奔走して
 
精神障害の人たちに触れて/「ダリアの郷支援センター」の誕生
夫のガンと直生君のこと/民家を改造しての作業所設立/突然の暴力事件
妄想状態に陥った出来事の悲しさ/難病の名を借りての住まいづくり
グループホームが5か所に/マザーハウスぽぷらの設立/グループハウスひなたの誕生
入居に結び付くまでの雅仁君の場合/行政への申し立て行動
憲法25条が保障した制度とは?/「精神障害者を支援する会」の会館建設が
変わってきた相談の質/どんな相談も集団で考える/職員への徹底した学習
支援する会の三大行事/利用者の実態に基づいての交渉/犯罪との関係と障害者支援
支援をしてほしいとやってきた直之さん
精神科医師からの依頼で結びついた麻実ちゃん
路上生活から結びついた坂ちゃん/ギャンブル依存症だと言う千ちゃん

第3章 貧困からの解放・生存権保障の運動へ
― 憲法25条を守り、「健康で文化的な生活」を実現するために
 
生活と健康を守る会に誘われて/本格的な相談員になるために
社会保障制度を拡充させる全生連運動/国民健康保険証は金で買うものなのか
3人の子どもを残して餓死したお母さんの思いに寄り添って
「眼内レンズの保険適用」運動/障害者の要求を束ねた運動
母子加算廃止に立ち上がった母親たち/母親たちの思いは「子どもの健やかな成長」
「生存権裁判を支援する北海道の会」の結成/裁判を決意した8人の横顔
顔も名前も出して訴えよう/原告世話人としての仕事/あらゆる学習会に参加
母子加算復活への道/SOSネット北海道での相談活動
40代姉妹が生活保護を利用できず孤立死/25年前の餓死事件を振り返って
姉妹孤立死事件での道生連の独自の調査/もう一方での生活保護に対するバッシング
生活保護利用者の自殺の多さ/異常に多い孤立死・孤独死/高齢母子孤立死事件

第4章 久美子の青春暗かった…
― 樺太出生、貧困、東京へ家出、自殺未遂、そして素晴らしい出会いの数々
 
生まれた町は奪われた/貧困ゆえの進学断念と家出
青春に疲れて自殺未遂/支えあう人生が生きる力に

終章 命ある限り、精神に障害を持つ人たちと共に
― 「人間らしく生きたい」の願いを根っこに据えて
 
支援する会結成から20年を超えて/まだまだ山積する課題が
社会保障制度改悪と私たちの闘い/最後に
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