「餓死・孤立死」の頻発を見よ!

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全国「餓死」「孤立死」問題調査団/編
A5判/152頁  2012年8月発行
カタログPDF
ISBN978-4-87154-110-7

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説明

―生活保護バッシングで隠された真実

生活保護バッシングの陰で、餓死・孤立死が頻発している。先進国では考えられない日本の異常事態。悲劇の根底には、あまりにも貧弱な高齢者介護、障害者福祉政策、そして非人間的な生活保護行政の姿がある。生活保護、社会保障分野の専門家、弁護士、生活保護利用者、などで結成した調査団が、その真相を徹底調査する。そこで明らかになったことは、やはり違法な生活保護締めつけ等であった。関係自治体への公開質問状とそれへの回答など、資料も満載。生活保護バッシングの問題点徹底整理の諸声明も収録。

目次

はじめに―軽くなった生命  井上英夫

第Ⅰ部 総論

 いま、貧困と生活保護はどうなっているのか  尾藤廣喜

25年前の「餓死事件」
多発する「餓死」「孤立死」
「餓死」「孤立死」の背景
生活保護制度の役割と現状
何のための生活保護バッシングなのか
生活保護制度運用の現実
議論されている生活保護制度「改正」の内容
私たちが分析・調査すべき事項とその視点

第Ⅱ部 札幌市白石区姉妹孤立死はなぜ起こったのか

  第1章 白石区姉妹孤立死事件の経緯と現地での取り組み  細川久美子

福祉事務所に3回も生活保護の相談に行っていたのに
生保申請権侵害の市作成のシオリ『生活にお困りの方に』
ガス、電力会社に改善申し入れ
市長に「保護行政改善の申し入れ」を提出し、交渉
姉妹孤立死と同様の申請権侵害の事例が

  第2章 今回の調査目的と主な行動  吉永 純

全国「餓死」「孤立死」問題調査団の結成に至った経過
札幌市・白石区調査の概要/調査日程

 

  第3章 札幌市・白石区福祉事務所との懇談  吉永 純

なぜ、白石区を現地調査したのか
当局とのやりとり/事実
生活保護法上の問題点
最低生活保障義務違反(生活保護法1条)について
保護の申請権侵害について
急迫状態であったのに職権保護しなかった違反
25年前の事件と今回との異同について

[資料]
面接受付票
札幌市・白石区長への公開質問状
公開質問状への回答(白石区長)
札幌市長への生保行政改善の要望書
担当職員の事情聴取にあたっての要望書
同上への白石区長回答書

  第4章 白石区生活保護利用者の切実な声  徳武聡子

  第5章 姉妹孤立死事件と生活保護緊急110番の取り組み  渡辺達生、大賀浩一

  特別レポート SOSを何度も発したのに、救われなかった命  雨宮処凛

 

第Ⅲ部 全国各地で頻発する餓死・孤立死―全国調査で明らかになったこと

  第1章 「餓死」「孤立死」問題全国調査の結果から見えるもの  小久保哲郎

はじめに
餓死・孤立死リスクの一般化
介護の家族負担の限界
生活保護制度の機能不全
ライフライン事業者などとの連携強化と個人情報保護法上の疑義の解決
餓死・孤立死発生自治体への公開質問状への各自治体の回答(要旨)

  第2章① 立川市で連続して孤立死事件発生  稲葉 剛

母親と知的障がい児の孤立死から見えるもの
老老介護の対象外になっていた
[資料]
公開質問状への回答(立川市長)

  第2章② さいたま市で親子3人が孤立死  藤田孝典

隠れるように生活していた
公的機関の積極的な介入を
[資料]
さいたま市長への要望書
公開質問状への回答(さいたま市北区長)

  第3章 「餓死」「孤立死」根絶のための提言  全国「餓死」「孤立死」問題調査団

1 全事件に関する徹底した調査の実施
2 必要とする人が漏れなく生活保護を受けられるようにすること
3 ライフライン業者などとの連携強化による緊急対応
4 「リスク層」に対する積極的アプローチ
5 行政内部での連携の強化とケースワーカー等福祉関係職員の十分な配置と専門性の向上

 

第Ⅳ部 餓死・孤立死を生み出す貧困な社会保障政策  相野谷安孝

無保険、自立支援法
介護保険制度の壁
無保険問題
障害者自立支援法の問題
「税・社会保障一体改革」の問題

 

資料編

要保護者の把握のための関係部局、機関との連携強化に関する通知集
社会保障制度改革推進法案(抄)
社会保障費削減を企図する?社会保障制度改革推進法案?の撤回を 求める緊急声明
貴党(自民党)の生活保護制度の見直し案に関する公開質問状
生活保護制度に関する冷静な報道と議論を求める緊急声明
扶養義務と生活保護制度の関係の正しい理解と冷静な議論のために

 

あとがき  吉永 純